楽曲[Rokuya-On]余話

楽曲[Rokuya-On]余話

この曲は「ユクスキュル」という単語から広げて作った曲だ。

実を言うと作詞の途中までユクスキュルを環世界そのもの、脱人間主義を形容する概念だと勘違いして書いていた。
途中で人の名だと気づいたからには若干の修正が入ったがまあたいした問題ではない。
こういうことがあると想像だけでゴリ押しするのも考え物だ。

サンプリングされている声素材はボーイソプラノクワイアだがヘンなところでちょん切ったり逆回転させたりといつものパッチワークボイス。

ひときわ目立つストリングスはインドのチェロのような音。
高級なオーケストラ用ストリングスよりずっと音の情報量は少なく、力強い生々しさ、巷で言われるプロっぽさはないがそのヘタさ加減といい加減なリバーブ(ガレージで撮ったのか?)が逆に本当に演奏したような感じを出している。ヘタも方便。

ボーカルは定番のレン。
サビの多重ボーカルではV4Xすべてのライブラリが使われている。
最後のサビに入ってくるオクターブ下の低音ボーカルもレンだ。

今回は珍しくコーラスにリンがいる。アルバム「天啓の巣」はアカデミックな思想とそれを繋ぐネットワークという男性的な要素が前に出ているために普通女性の女声は使わないが今回は環世界と現実世界を繋ぐ橋の役目をリンに任せた。
が、かなり低音のコーラスなので聞こえづらいと思う。

ROKUYA-ONのサブテーマである「繋ぐ」「架ける」ことを意識した初の試みだが成功しているといい。
あまり言葉が過ぎると曲に思考を落とし込んだ意味がなくなるのでこのへんで。

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