複素録

複素録

「複素録」。

幽霊のように現のあわいをありとあらゆる物理法則を破って存在するものと、明瞭にデータとして科学の土壌の上、この世で人に姿咲かせたもののその混ざり合い。

今まで仮題として「天の白船」と名付けていた仮想アルバムの正式タイトルを「複素録」とする。

それは後世に神話と名付けられた幾重にも底のある真実の一部分と、やはり十重二十重と厚みのある真実だったものの一部、歴史の位相が干渉する地だ。

人の探索に未だ応えぬもの、その真実の虚部が留まる黄泉の国の岩戸の奥と実部が姿をさらす葦原の中つ国の陽を同時に表す道枢の境地を語る物語、私はそれを「複素録」と名付け展開していく。

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