今回もMP3アルバム形式で曲を発表していく。
アルバムといっても物理的なCDにするのではなくMP3でこの「Communitarium」に次々曲を追加していき、一つのストーリー上に小さなストーリーが集結するスタイルになる。もしかしたら永遠に終わらないアルバムになる可能性もあるのだ。
今回の「モスカの秘跡」の曲解説を音極方面からひも解いてみると、古い伝説上のヨーロッパの石壁の冷たさを思わせるような低音の男声とボーイソプラノの上にシンセを真似たフレンチホルンが転がり、さらに文明を離れた南米の横笛がとうとうと物語る。
低音の男声は2種類あるがそのうち一つはグレゴリオ聖歌を歌う修道士の声だ。ボーイソプラノはいつものチェコの少年ともう一人少年が加わりソリスト2人の響き。
フレンチホルンはクラシックのように伸びやかな低音の豊かさではなく、本来ならシンセが奏でるようなキレのある速吹き。実際に吹いたら酸欠になるだろう。
そこに途中から加わるのは旅人のハーディガーディとバグパイプ。1つのフレーズを細かく分担して奏でているので実際に正確に弾こうとするのはムリだ。
パーカッションには実は私がサンプリングした音が混ざっている。金属の甲高い打ち付けるような悲鳴はソフト音源ではなく実際に録音したものだ。
何を叩いたかって?金属の物干しざおをスプレー缶でぶっ叩いたのだ。
しかし知らなければ振りかざす剣のように聞こえるというもの。
今回はいよいよさらに変な曲に仕上がっている。まずeメロから曲が入り、イントロへ。なかなか出てこないサビにヤキモキさせられるがやっと出て来たサビも盛り上がる気配はない。そのままeメロへ帰り、終わるのか?と思いきや怪しげなbメロ→サビへ。
コード進行もいきなりSDから入る曲者で終止が終止に聞こえない。
特に楽しかったのはbメロだ。こういう怪しげでつかみどころのない変な音使いは私の大好物である。こういうbメロだけで1曲作りたいものだ。自分だけ楽しい。
実はこれを書いている時点で十五夜にまでまた1曲間に合わせなければいけない羽目になったのだ。なのでボーカルの調整とMIXは十五夜の後になる。この曲の投稿は9月の終わりになるだろう。